多能性幹細胞とは?
多能性幹細胞(pluripotent stem cells)とは、ほぼ無限に増殖する能力(自己増殖能)と、個体を構成するあらゆる細胞に分化する能力(多分化能)を併せ持つ細胞のことを指します。多能性幹細胞として、胚性幹細胞(embryonic stem cells:ES細胞)や人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells:iPS細胞)などが知られています。
ちなみに、体内には特定の組織や臓器を継続的に維持する重要な体性幹細胞と呼ばれる幹細胞も存在します。体性幹細胞は、特定の組織や臓器で、消失してゆく細胞の代わりを造り続けている幹細胞です。多能性幹細胞とは異なり、一定の限られた種類の細胞にのみ分化が可能であり、分裂回数にも限りがあります。代表的な体性幹細胞には、造血幹細胞、神経幹細胞、上皮幹細胞、および間葉系幹細胞などが挙げられます。